ノカンゾウ

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01.植物名(和名)ノカンゾウ
02.花言葉苦しみからの解放、愛の忘却、憂いを忘れる、悲しみを忘れる、愛を忘れる、待ちかねる、宣言、崇高、気品、いつも一緒、媚をもてあそぶ
03.学名Hemerocallis fulva L. var. disticha (Donn ex Ker Gawl.) M.Hotta
04.科名Asphodelaceae(ワスレグサ科)
05.和名(漢字)野萱草
06.別名ワスレグサ,ベニカンゾウ
07.英名Day lilly
08.ローマ字名Nokanzou
09.中国名萱草、長筒萱草
10.生薬名金針菜(キンシンサイ)
11.花期7月〜8月
12.使用部位(薬用)花蕾、根(食用)新芽、花
13.化粧、装飾、クラフト、園芸、薬用、食
14.有用植物・食薬区分表薬用  
15.採取と調製(薬用部位)根茎、花蕾(からい)、葉。
根茎:秋に根茎を掘り採り日干し乾燥させる。
花:7~8月に花蕾(からい)を採取して熱湯に数分浸した後に日干し乾燥したのが生薬の金針菜である。
(食用部位)花、蕾、新芽、葉
新芽:2~4月に根を残して地上部を切り取り採取する。
16.植物解説本州から九州、南西諸島、中国に分布し、山地の溝の縁、土手などから高山の草原にまでやや湿ったところに生える多年草。高さ50〜70cm。根はひも状で、楕円状の膨らみがある。ヤブカンゾウ(藪萱草)より一回り小型で、地上部は秋に枯れ、根や茎等の一部が残り、翌年芽を出す。匍匐茎を出して広がり、群落を形成する。長さ40〜70cm、幅1〜1.5cmの細い広線形の葉が2列の袴状に根生し、葉の間から70〜90cmの花茎を出す。Y字形に分枝する総状花序で、直径約7cm。花筒は3〜4cmで橙赤色から赤褐色の花を数個つける。一日花で次の日には別の花が咲く。日向市では、ヤブカンゾウの他に海岸線にハマカンゾウ(浜萱草)が観察できる。
17.薬効と用法民間療法で腫れ物に夏から秋に生の根を砕いて患部に貼るか、葉1日量20gを煎じて服用する。解熱には乾燥した蕾10~15gを水400mLで半分に煎じ、食間3回に分けて服用する。利尿、浮腫み、不眠症に乾燥した根5~10gを水400mLで半分まで煎じて服用する。同属植物にアキノワスレグサがあり、沖縄ではクワンソウと云い、葉にオキシピナタニンという睡眠誘発効果を有する成分を含むことが発見されている(機能性食品として発表)。
18.食べ方花と蕾は軽くゆでて、味付け酢に漬けて食べたり、酢醤油和え、マヨネーズ和え、てんぷらにして食したり、す。新芽は水に軽くさらし、味噌和えや辛し和え、煮びたし、炒め物、てんぷら、卵とじ、汁の実などに利用する。ニラに近い食感で、まろやかな甘みと若干のぬめりけがある。本種を含むワスレグサ属全体について、食に適していると言える。
19.参考文献
  1. 高知県有用植物ガイドブック,渡邊高志,他,高知工科大学,2016年
  2. 新訂原色牧野和漢薬草大図鑑,和田浩志,他,北隆館,2002年
  3. 新版 おいしく食べる山菜・野草 採り方・食べ方・効能がわかる,高野昭人,世界文化社,2013年