バショウ 植物解説 2024.01.22 094 01.植物名(和名)バショウ02.花言葉燃える思い03.学名Musa basjoo Siebold ex Iinuma04.科名Musaceae(バショウ科)05.和名(漢字)芭蕉06.別名ニワミグサ07.英名Japanese banana08.ローマ字名Bashō09.中国名芭蕉10.生薬名芭蕉葉、芭蕉根11.花期夏期12.使用部位(薬用部位)葉、根茎、(食用部位)若芽の芯13.化粧、装飾、クラフト、園芸、薬用、食14.有用植物・食薬区分表衣・食・住・薬用 15.採取と調製葉は春から秋にかけて、根茎は必要時に採取し、水洗いして日干しにする。16.植物解説中国南部原産といわれ、熱帯を中心に分布する大型の多年草。バショウ属の中ではバショウは特に耐寒性をもつ種であるため、関東以南であれば露地植えも可能である。熊本市江津湖の遊歩道脇には、芭蕉園があり充分越冬している。太い紡錘形をした地下茎から、多数の葉鞘が重なり合った偽茎が直立し、大きなものでは4mほどの高さになる。頂部から四方に広がり垂れ下がる葉は、長いものでは長さ2m、幅50㎝以上にもなり、青々として美しく、薄く、風雨により中脈を境にリボン状に裂ける。その風情が好まれ「破(や)れ芭蕉」として歌に詠まれることも多い。夏になると花茎が伸びて淡黄色の苞に包まれた花をつける。果実はバナナに似るが、中に黒色の種子が詰まっており食用には向かない(ちなみにバナナとは、バショウ属の植物のうち果実を食用とするものの総称である)。バショウの用途は広く、葉と根茎を薬用とする他、でんぷんを多く含む根茎を家畜の飼料に、若芽の芯を野菜として食べる、大きな葉で物を包む、偽茎の繊維でロープ、布(バショウで編んだ服など)。籠を作る、偽茎の輪切りを生け花のオアシス代わりにするなどアイデア次第ともいえる。17.薬効と用法利尿に芭蕉葉1回量2~5gを水300mLで半量になるまで煎じた液を服用する。解熱に芭蕉根1回3~4gを水300mLで半量になるまで煎じた液を服用する。止血に生葉の汁を傷口に塗る。ヤギへの飼料ではなく、胃腸障害改善のための動物用健康食材として獣医師が着目をしている。18.食べ方若芽の芯を野菜として食す。19.参考文献 新訂原色牧野和漢薬草大図鑑、和田浩志、他、北隆館、2002年 増補 植物の事典、小倉謙監修、東京堂出版、1987年 図説 花と樹の大事典、植物文化研究会編、柏書房、1996年 新訂・図解植物観察事典、家永善文、他、他人書館、1996年 世界有用植物事典、堀田満、他、平凡社、1989年 東 四郎、阿部 美紀子、緒方信一、飛田 洋、横田和登、地学・生物学、鹿児島大学理学部紀要、129-150、129-150.