カキドオシ

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01.植物名(和名)カキドオシ
02.花言葉楽しみ、享楽
03.学名Glechoma hederacea L. subsp. grandis (A.Gray) H.Hara
04.科名Lamiaceae(シソ科)
05.和名(漢字)垣通し
06.別名疳取草(カントリソウ),ジシバリ
07.英名Alehoof
08.ローマ字名Kakidoushi
09.中国名活血丹、葉貞操、日本活血丹 (金錢薄荷)
10.生薬名連銭草(レンセンソウ)
11.花期4月〜5月
12.使用部位(薬用部位)全草
13.花材、薬用、食
14.有用植物・食薬区分表衣・・住・薬用
15.採取と調製(薬用部位)花期のころに全草を採取して天日干しする。
16.植物解説日本各地の野原や道端に普通に自生する多年草で、茎は地面を這い花期になると立ち上がるが、花が終わると再び蔓状に地面を這う性質をもつ。隣接地から垣根を越えてどんどん茂っていくことから「カキドオシ」の名がついたといわれている。生薬名の「連銭草」は新農本草経(しんのうほんぞうきょう:中国最古の本草書)に収載されている名で、葉の形が連なったお金(銭)のように見えることに因む。葉はそら豆形で長い柄があり対生し幅2~3cm、長さ1.5~2.5cm、葉の縁には丸みのある鋸歯があり全体に細毛がある。葉の脇に紅紫色の唇形をした花を2~3個つける。葉を揉み潰すと芳香がある。
17.薬効と用法利尿・消炎薬として黄疸、膀胱結石、糖尿病、虚弱体質、強壮に良いとされており、特に糖尿病の予防に効果があるとされている。1日15gを煎じて3回に分けて服用する(民間薬)。子供の疳の虫(カントリソウの語源)にも良いとされ、苦くて飲めない子供には蜂蜜を加えレモネードなどにして飲ませると良い(1日5gを煎じて3回に分けて服用)。また、水虫や田虫には生葉の絞り汁を湿布または塗布する。
18.食べ方花を付けた茎を若い葉と一緒に7~8cmほどの長さで摘み取る。お茶として使用する場合には夏頃まで採取できる。シソのようなミントのような独特な香りがあるが、灰汁はあまりなく生でも食べられる。茹でることで香りが消え、シャキシャキとした歯触りのおひたしや、低めの温度で天ぷらにするとほのかな香りを楽しむことが出来る。花が終わった後の蔓と葉は、水洗いし、日陰の天日干しにしてお茶にする。
19.参考文献
  1. 「APG原色牧野植物大図鑑Ⅱ(グミ科~セリ科))」,邑田仁,他,北隆館, 2012年
  2. 「日本の山菜100超!」,加藤真也,栃の葉書房,2010年
  3. 「くらしの薬草と漢方薬」,水野 瑞夫,太田 順康,新日本法規出版,2014年
  4. 「季節の野草・山草図鑑 : 色・大きさ・開花順で引ける」,高村忠彦 監修,日本文芸社,2005年
  5. 「高知県有用植物ガイドブック」,渡邊高志,他,高知工科大学,2016年
  6. 和ハーブ図鑑、古谷暢基、平川美鶴、一般社団法人 和ハーブ協会、2017年