ノアザミ

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01.植物名(和名)ノアザミ
02.花言葉 独立、報復、厳格・高潔、触らないで
03.学名 Cirsium japonicum Fisch. ex. DC.
04.科名 Asteraceae(キク科)
05.和名(漢字) 薊(ケイ)
06.別名 刺草(シソウ)
07.英名 Japanese thistle
08.ローマ字名 Noazami
09.中国名 薊 (小薊)
10.生薬名大薊(タイケイ) 
11.花期 4月〜6月 ※ 九州地方では4月から開花が始まる。
12.使用部位 (薬用部位)根・葉、 (食用部位) 新芽・根・葉茎 
13. 防虫, 湯浴剤, 薬用, クラフト
14.有用植物・食薬区分表 衣・食・薬用
15.採取と調製 (薬用部位)根は花期に堀りあげ、水洗い後刻んで天日干しにする。葉茎は、6~7月に採集して天(けい日干しにする。生で使う時は、必要に応じて採取する。
16.植物解説ノアザミは本州、四国、九州の山野にふつうにはえる多年草。茎の高さは50~100cm体に白毛があり、上部で分枝する。葉の基部は茎を抱く。アザミ属は日本で約80種あるが、その中でも春から夏に咲くアザミはノアザミだけである。また、花期に根生葉が生き生きと残っていること、頭花を包む総苞は粘液でねばねばと粘ること、頭花(3〜5cm)が上を向くこともノアザミの特徴である。花の色は、白色、淡紅色、濃紫色と幅広い。
【その他】
本州中部以北の草原に自生、秋に咲くノハラアザミ、本州東北から中部地域の亜高山、高山の草原のナンブタカネアザミ、本州中部以北の山地の草原に自生するナンブアザミ、本州の沢、川岸などの湿地に自生するサワアザミ、中部、関東の山地に自生するトネアザミ、そして山野に最も普通に見られるノアザミは、北海道を除く各地に分布する。
17.薬効と用法利尿、止血、消炎鎮痛、建胃、強壮の作用があり、民間療法でむくみ、止血、神経痛、健胃、夜尿症、不眠症に乾燥した根1日10~15gを水600mLで半量になるまで煎じて1日3回に分けて服用。鼻血、喀血、下血などの止血に用いる場合は根でも葉でもよい。虫刺されや痔に根や葉の生の汁をつけるとよい。
18.食べ方根をごぼうの代用として「きんぴら」や漬物に料理する。新芽はてんぷらやさっと茹でて炒め物に。茎葉はおひたしや、刻んでお好み焼に入れても美味しい。刺が気になる場合は葉の両面を火で炙って刺を焼いてから利用するとよい。
19.参考文献
  1. 新訂原色牧野和漢薬草大圖鑑,和田浩志,他,北隆館,2002年 
  2. APG原色牧野植物大図鑑Ⅱ(グミ科~セリ科)),邑田仁,他,北隆館,2012年  
  3. 九州の薬草,高橋 貞夫,葦書房,2002年 
  4. 食べる薬草事典,村上光太郎,農山漁村文化協会,2010年
  5. 薬草・新ヤマケイポケットガイド(5),平野隆久,山と渓谷社,2000年
  6. 身近な薬草活用手帳,寺林 進,㈱誠文堂新光社,2014年
  7. 散歩で見つける薬草図鑑,指田豊,家の光協会,2021年
  8. 色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑,藤井伸二 高橋修,ナツメ社,2014年