01.植物名(和名) | クサスギカズラ |
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02.花言葉 | 爽やかな心 |
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03.学名 | Asparagus cochinchinensis (Lour.) Merr. |
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04.科名 | Asparagaceae(クサスギカズラ科) |
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05.和名(漢字) | 草杉蔓、草杉葛 |
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06.別名 | テンモンドウ,ナンゴククサスギカズラ |
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07.英名 | Chinese asparagus |
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08.ローマ字名 | Kusasugikazura |
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09.中国名 | 天門冬 |
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10.生薬名 | 天門冬(テンモンドウ) |
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11.花期 | 5月〜6月 |
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12.使用部位 | 根 |
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13. | 化粧、装飾、クラフト、園芸、薬用、食 |
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14.有用植物・食薬区分表 | 衣・食・住・薬用 |
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15.採取と調製 | 5月頃に塊根を掘り上げ、外皮を取り除き、30分ほど蒸し、天日で干して乾燥させたものを天門冬という。 |
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16.植物解説 | 本州から九州にかけて、海岸の崖など比較的風通しの良いところに自生する半つる性の多年草で、雌雄異株。茎は初め上向きに育つが、後に垂れ下がり、下部は木化し、上部はつる性となって隣の植物に巻き付くこともある。短い根茎に、直径2~3cm、長さ10~20cm程の肥大化した紡錘状の塊根(貯蔵根)を多数束生する。葉は退化して、茎の節に鱗片状につき、太い茎では刺になる。葉に見える1~2cmの葉状枝が、枝の節に束生し、その脇に2~6mmの淡い黄白色の花をつける。葉や枝がスギに似ていることが和名の由来である。果実は直径7mmの球形で、秋に黄白色に熟し、種子が1~2個入る。アスパラガスと同じクサスギカズラ属Asparagusで新芽がアスパラガスと似る。天門冬の主要成分「アスパラギン」の名前は、初めて抽出されたのがアスパラガスだったことに因む。 |
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17.薬効と用法 | 天門冬には体を潤し余分な熱をとり、痰を除く効能があり、慢性の咳嗽、粘稠の痰、微熱、口喝を鎮める目的で清肺湯などの漢方薬に配合される。漢方薬に使用される天門冬の産地は中国であることが多い。 民間では強壮に天門冬をハチミツに最低1~2か月漬けた後、1日2~3個食べる。咳にはちみつ漬け2~3個を小さく刻み、水200mLの中に入れて沸騰させて止め、少し冷まして2回に分けて服用する。 天門冬あるいは果実を焼酎につけた薬酒は、疲労回復や滋養強壮の効果が期待できる。近年、中国では天門冬の抗癌作用が研究されている。 |
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18.食べ方 | 新芽をお浸しやあえ物、炒め物として食べられる。根は少し硬いが砂糖漬けにして食べられる。因みに食用にしているアスパラガスの学名は、Asparagus officinalis L. であり、officinalis はラテン語で「薬用の」という意味がある。アスパラガスが日本に渡来したのは江戸時代(1781年以降)で、観賞用として栽培された。明治時代に入り北海道開拓使によって導入されてから大正時代から本格的な栽培が始まり、食用として楽しまれるようになった。 |
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19.参考文献 | - 高知県有用植物ガイドブック、渡邊高志、他、高知工科大学、2016年
- カラーグラフィック薬用植物」、滝戸道夫 他、廣川書店、1995年
- 漢方のくすりの事典 : 生ぐすり・ハーブ・民間薬 第2版、鈴木洋、医歯薬出版株式会社、2011年
- 漢薬の臨床応用、中山医学院編、神戸中医学研究会訳、医歯薬出版、1988年
- 明解家庭の民間薬・漢方薬 : 薬用植物利用のすべて、水野瑞夫、米田該典、新日本法規出版、1995年
- イー薬草・ドットコム http://www.e-yakusou.com/sou/soum066.htm
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