カラスウリ

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01.植物名(和名)カラスウリ
02.花言葉よき便り、誠実、男ぎらい
03.学名Trichosanthes cucumeroides (Ser.) Maxim. ex Franch. et Sav.
04.科名Cucurbitaceae(ウリ科)
05.和名(漢字) カラスウリ(烏瓜)
06.別名 タマズサ(玉章)、ツリウリ、マルミノカラスウリ,ホソミノカラスウリ
07.英名Japanese snake gourd
08.ローマ字名Karasuuri
09.中国名 王瓜
10.生薬名①根:王瓜根(オウカコン),②種子:王瓜子(オウガシ)
11.花期 夏
12.使用部位(薬用部位) ①皮層を除いた根,②種子
13.装飾、薬用、食
14.有用植物・食薬区分表衣・薬用  
15.採取と調製根の肥大したものを秋から冬にかけて掘り取り乾燥したものが王瓜根、秋に熟した果実から種子をとり水洗いして陰干ししたものが王瓜子。
16.植物解説カラスウリは雌雄異株のつる性の多年草で、巻きひげで隣の物に絡みついて成長する。葉は互生し、茎とともに粗い毛が生え、縁に鋸歯があり、心型で3~5浅裂する。5裂した白い花が夕方に咲き始め朝には閉じる。夜に開く花冠の先は細かく切れ込み、レースのように広がる。その特異な形状が夜に蜜を求めてくるスズメガ類を誘い受粉を促す。名の由来は瓜のような実をつけるが食べられないことからカラスの名がついたとされる。果実は楕円体で、色づく前はスイカのような縞模様があるが、熟すと鮮やかな赤橙色になり、秋の藪の中でひと際目立つ。種子は「大黒天の打ち出の小槌」にみたてて金運のお守りにされたり、結び文にみたてて「玉章(たまずさ)」と呼ばれたり、またカマキリの頭に見立てられるなど、その独特の形状が古人の想像力を掻き立たようである。
17.薬効と用法母乳の出が悪い時、月経不順に、また利尿薬として王瓜根を1日5~10gを500mLの水で煎じて3回に分けて飲む。咳・痰に王瓜仁1回5gを200mLの水で半分に煎じて飲む。
18.食べ方春~初夏の若葉や熟す前の緑色の果実は、少し苦味はあるが食べられる。若葉は天ぷらや下茹でして和え物に。また、未熟な果実は茹でて汁の実や煮物にして食す。塩漬けや粕漬などにも利用できる。
19.参考文献
  1. 「新訂原色牧野和漢薬草大図鑑」,和田浩志,他,北隆館,2002年
  2. 「高知県有用植物ガイドブック」,渡邊高志,他,高知工科大学,2016年
  3. 「明解家庭の民間薬・漢方薬 : 薬用植物利用のすべて」,水野端夫 他,新日本法規出版,1995年
  4. 「薬用植物ガイド」,小西天二 他,トンボ出版,2010年
  5. 「自然の中で楽しむ里・野・林・海岸の野草500種」,平野隆久監修,永岡書店,2012年
  6. 「漢方医薬学雑誌Vol.21 No.2身近な生薬36」,影雅幸著,株式会社 臨床情報センター,2013年
  7. 「色で見わけ五感で楽しむ野草図鑑」,藤井伸二監修・高橋修著,ナツメ社,
  8. 「暮らしの中の薬草」,矢原正治 他,山陽小野田市立山口東京理科大学,薬学部付属薬用植物園,2019年