アキグミ

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01.植物名(和名)アキグミ
02.花言葉心の純潔、用心深い、野生美
03.学名Elaeagnus umbella Thunb. var. umbellata
04.科名Elaeagnaceae(グミ科)
05.和名(漢字)秋茱萸
06.別名グイミ、アツバアキグミ、ハマグミ、カワラグミ
07.英名Autumn olive, Japanese silverberry, Umbellate oleaster
08.ローマ字名Akigumi
09.中国名牛奶子、小葉胡頹子
10.生薬名牛奶子(ぎゅうだいし)
11.花期 4月〜5月
12.使用部位(薬用部位)果実、根、葉、枝(食用部位)果実
13.化粧、園芸、薬用、食
14.有用植物・食薬区分表薬用  
15.採取と調製10~11月頃に赤く熟した果実を採って日干しにする(牛奶子)。枝葉は新緑の頃から落葉前まで採取でき、日干して枝と葉を別々に保管する。根は秋から冬に掘り取り、水洗後、日干しにする。
16.植物解説北海道西南部から九州の海辺、川原、山地に自生、あるいは沿岸に砂防樹として植栽される2~4mの落葉低木。枝に刺があり、枝先ほど白い。葉身4~8cm、長楕円状皮針形の葉が互生し、若い葉ほど銀白色の鱗状毛に覆われ、樹冠全体が白み掛かる。日向市沿岸では葉がやや肉厚で丸みが強いマルバアキグミ(E. umbellata Thunb. var. rotundifolia Makino)という変種も多い。花は新枝に数個叢生し、白色から黄色へと変化する。花弁はなく、6~7mmの筒状の萼が先端で4裂する。果実(偽果)は5mm前後の球形で斑点があり、秋に赤く熟すのが和名の由来である。斑点部分にタンニンを含み、生食すると甘味より渋味が口に残る。ジャム、果実酒にすると利用しやすい。また、化粧品用途にして活用できる。
17.薬効と用法民間で咳止め、下痢止め、止血に乾燥した根、葉あるいは果実1日5~10gを水400mLで半量にまで煎じ3回に分服する。果実を倍量の蜂蜜に漬けて保存し咳が出る時に大匙1杯食す。心臓病(狭心症、心筋梗塞含む)に乾燥した枝1日10gを煎服する。同量のツユクサを加えてもよい。枝は心臓病、葉は呼吸器病によいとされる。あせもに生葉の汁を塗る。
生の果実と3倍量のホワイトリカーおよび氷砂糖(1.8Lに約100gから適宜調整)を6ヶ月以上漬け込み、材料を除いて健康酒とする。強壮に1日盃1~2杯飲用する。
18.食べ方生の果実をジャムにする。乾燥葉を健康茶にして飲む。タンパク質糖化抑制、しわ防止・改善剤及びむくみ改善・予防を目的とした美容食品として、果実をジャムなどで食す。
19.参考文献
  1. 新訂原色牧野和漢薬草大図鑑、和田浩志、他、北隆館、2002年
  2. APG原色牧野植物大図鑑Ⅱ(グミ科~セリ科)、邑田 仁、他、北隆館、2012年
  3. 高知県有用植物ガイドブック、渡邊高志、他、高知工科大学、2016年
  4. 九州の薬草、高橋貞夫、葦書房、2002年
  5. 新訂原色牧野和漢薬草大図鑑、和田浩志、他、北隆館、2002年
  6. 樹木の葉 実物スキャンで見分ける1300種類、林 将之、山と渓谷社、2019年
  7. 自分で採れる薬になる植物図鑑、増田和夫 監修、柏書房、2006年
  8. 図解・九州の植物 下巻、平田 浩、南方新社、2017年
  9. 山菜ガイド、今井 万岐子、永岡書店、2000年
  10. 宮崎の植物方言と民俗、南谷忠志、鉱脈社、2019年
  11. 体の不調を自分で治す 薬草図鑑、北條真由美 編、マキノ出版、2021年
  12. Tie2活性化剤、血管の成熟化、正常化又は安定化剤、リンパ管安定化剤並びにしわ防止・改善剤及びむくみ改善・予防剤、中野 祐輔、山西 治代、加治屋 健太朗、渡邊高志、特開2011-201811、株式会社 資生堂、2011年
  13. タンパク質糖化抑制剤、中野 祐輔、横尾美星、牟田恵子、長谷川 達也、渡邊高志、特開2011-195531、株式会社 資生堂、2011年