ナズナ

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01.植物名(和名)ナズナ
02.花言葉あなたに私のすべてを捧げる
03.学名Capsella bursa-pastoris (L.) Medik.
狭義: Capsella bursa-pastoris (L.) Medik. var. triangularis Grunner
04.科名Brassicaceae(アブラナ科)
05.和名(漢字)
06.別名ペンペングサ、バチクサ、ジャラジャラグサ、チラチラグサ、ダイズバカリ、ガランガラン、グンバイウチワ、ヒヨコグサ、ネコノピンピン
07.英名Shepherd Purse
08.ローマ字名Nazuna
09.中国名
10.生薬名
11.花期3月〜6月
12.使用部位(薬用部位)全草(薺、薺菜(サイサイ))
(食用部位)若葉、果実
13.薬用、食
14.有用植物・食薬区分表薬用  
15.採取と調製(薬用部位)6~7月、未熟果をつけた全草を採取し、水洗いして日干しにする。
16.植物解説日本各地および北半球の温帯一帯に広く分布し、日当たりの良い草地や道端などでみられる一年、あるいは越年草。秋に発芽してロゼット状になり冬を越す。根生葉は不規則に羽状に深く切れ込み、柄があり叢生する。茎は直立して枝分かれし、草丈50㎝ほどになり、全体にまばらに毛が生える。茎葉は互生し、披針形で鋸歯があり、柄はなく基部は茎を抱く。春になると茎の先の総状花序に小さな十字の白い花をつける。果実は扁平な逆三角形で、これが三味線のバチを思わせることから、ペンペングサの別名がある。和名は「撫で菜」が転訛したもので、愛でる菜の意味を持つ。
17.薬効と用法ナズナの薬効は古くから知られており、民間薬として使われてきた。利尿、解熱、止血、高血圧、便秘には薺1日量10gに600mLの水を加えて煎じたものを3回に分けて服用する。目が充血したときは薺10gに200mLの水を加え半量になるまで煎じた液をガーゼなどで濾し、人肌程度に冷ましたもので洗眼すると良い。生の搾り汁は切り傷の止血に重宝する。
18.食べ方若葉はおひたしや和え物、漬け物、汁の実に良く、生でも食べられる。また、春の七草の1つであり、「七草がゆ」には欠かせない。刻んでご飯に炊き込んでも美味しい。また、果実を集めて炒ってお茶にすると香りが良い。
※ 春の七草について、セリ(芹)、ナズナ(薺 = ペンペン草)、ゴギョウ(御形 = 母子草)、ハコベラ(繁縷)、ホトケノザ(仏の座 = 田平子)、スズナ(菘 = 蕪)、スズシロ(蘿蔔 = 大根)これぞ七草…と歌われる日本固有の食文化を支えて来た春の食滋養です。
19.参考文献
  1. 宮崎の植物方言と民俗,南谷忠志,鉱脈社,2019年
  2. APG原色牧野植物大図鑑Ⅱ(グミ科~セリ科),邑田仁,他,北隆館, 2012年
  3. . 自分で採れる薬になる植物図鑑,増田和夫 監修,柏書房,2006年 
  4. 新訂原色牧野和漢薬草大図鑑,和田浩志,他,北隆館,2002年
  5. 増補 植物の事典,小倉謙監修,東京堂出版,1987年
  6. 図説 花と樹の大事典,植物文化研究会編,柏書房,1996年
  7. 世界有用植物事典,堀田満 他,平凡社,1989年